がんだけに集まる色素をレーザー光で光らせて、脳腫瘍の取り残しを可能な限り小さくする新しい外科手術法を、東京医科大学の秋元治朗講師(脳神経外科)らが開発した。
脳腫瘍の再発を防ぐ手法として期待される。
脳腫瘍は外見上、脳の正常細胞と区別しにくい。
がんの取り残しが少なくなく、再発のおそれがつきまとう。
一方で、正常細胞を傷付けると、言語や運動機能などの後遺症が出る懸念があった。
そのため、がん細胞だけを正確に切除する方法が求められていた。
新手法は、がん細胞に代謝されず、蓄積しやすい葉緑素由来の色素「レザフィリン」を、手術の12時間前に患者に注射。
赤色レーザー光を照射するとがん細胞だけが赤く光る。
光った部分のみを切除していく。
肉眼に頼っていた従来の方法に比べ、がん細胞の取り残しが少ない。
直径が4〜7センチと大きい脳腫瘍患者13人を、この手法で手術したところ、10人は社会復帰が可能となった。
3人が術後7か月までに亡くなったが、うち2人は再発した患者で治療が難しい症例だった。
(読売新聞) - 1月8日
この手技がさらに洗練されることを期待したい!
脳腫瘍は抗がん剤では治し難いがんだからね。